新型コロナウイルス感染例の報道などで、みなさまもご心配のことと思います。高齢の方が重症化しやすいこと、若年世代の重症化は少ないですが、感染者として別の集団に感染させる(クラスター形成)することで感染者が増えていくというこのウイルスの特徴がこれまでの情報でわかってきています。
ここでは感染の拡大を防止することで、重症化し亡くなる方を減らすことを目的とした、かぜ症状(発熱、咳、鼻水、のどの痛みなど)がある際についての対応について説明をします。
症状が初期で軽いとき・・・自宅療養をお願いします
説明
- 普通のかぜも新型コロナウイルス感染症も、最初の数日は症状で区別はつきません。症状が出てすぐに受診しても、新型コロナウイルス感染症かそうでなかと診断することも困難です。
- 仮に早く診断できたとしても肺炎や重くなるのを防ぐ治療薬もありません。 また新型コロナウイルス感染症の大半はかぜのような軽い症状のまま自然に治ってしまいます。
- 一方で、症状がある時に外出や受診することで、外出先や待合室で感染を広める恐れがあります。
- そのため、かぜのような症状が出ても、最初の数日間は受診せず、仕事や学校を休んで外出を避け、自宅療養をお願いします。
- 手を洗い、水分や栄養を摂る、休養を取るなど、通常のかぜが治っていく時のようにゆっくり過ごしてみてください。
- 自宅療養の期間は4日間です。65歳以上の方や糖尿病や心臓や肺、腎臓などにご病気がある方、妊娠されている方は2日間としてください。
- 自宅では朝晩に体温測定をして、体調とともに記録してください。
- でも自宅療養に不安なときもありますよね。その際は当院に電話でご相談ください。
症状が4日以上(65歳以上の方や糖尿病や心臓や肺、腎臓などにご病気がある方、妊娠されている方は2日以上)続くとき・・・「帰国者・接触者センター」へ電話相談をお願いします
説明
- 自宅療養を行うと普通のかぜであれば、通常は3~4日間で自然に軽快傾向となります。
- もし4日以上かぜの症状(発熱、咳、鼻水、喉の痛みなど)が続いた場合や、4日未満でも呼吸が苦しくなるなどの悪化の傾向があれば、新型コロナウイルス感染症を疑う必要があります。
- 65歳以上の方、糖尿病や心臓や肺、腎臓などにご病気がある方、妊娠されている方は、新型コロナウイルス感染症が悪化しやすくなりますので、2日以上症状が続いた時点で新型コロナウイルス感染症に注意する必要があります。
- これらの場合は「帰国者・接触者センター」にご連絡ください。
当院の対応についてと「帰国者・接触者センター」などの情報は下記のリンクのページをご覧ください。
このページは以下を参考に作成しています。
- 日本プライマリ・ケア連合学会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き」https://www.primary-care.or.jp/imp_news/pdf/20200311.pdf
- 総説 新型コロナウイルス感染症 中外医学社Online https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80